JA宮崎経済連グループが取り扱っている紅酢は、原料の紫イモにこだわり、醸造場にこだわり、製造方法にこだわったお酢です。「紅酢は紫イモを原料とした醸造酢」として今ではずいぶん広く知られるようになりましたが、平成7年に私たちが初めて開発した当初は、誰も知らない全く新規なお酢でした。紅酢は商品名「みやざきの紅酢」として、また、紅酢にリンゴ果汁などを加えて飲みやすくした「肝康酢」として販売し、紅酢の拡大に努めてきました。その結果、「紅酢のチカラ」や「ヘルシードリンク紅酢」、大手メーカーからも「紅酢ドリンク」発売など、紅酢を使った飲料も全国区となってきました。
私たちJA宮崎経済連グループが「みやざきの紅酢」として販売している紅酢は、宮崎県産の紫イモと開発当初から紅酢を育んでくれている老舗の醸造場、蒸しイモをそのまま使う製造方法の3つにこだわったお酢です。従って、宮崎県内の畑で紫イモが収穫される秋からが仕込みのシーズンです。
主に宮崎県都城市近郊で収穫された紫イモ「アヤムラサキ」を原料に使用しています。収穫後、選別・洗浄された紫イモは、宮崎市郊外にあるお酢の醸造場に運び込まれます。これを大きな蒸し器に並べ入れ、約30分かけて蒸し上げます。蒸し上げ後、更に不適なイモは無いか検査し、合格したものが仕込みタンクに投入されます。続いて、発酵の素となる酢(種酢)や水などが入れられ、約4ヶ月間の長い静かな発酵の時間を過ごします。発酵による発熱を利用しながら、醸造場長の技術によりタンク内の温度は35℃ほどに維持され、有用菌の働きで紅色のお酢がゆっくりと醸し出されていきます。秋に仕込まれたものは早春のころに発酵が終わります。ここからまた大変な作業が待っています。発酵液をろ過してお酢をしぼるのですが、紫イモの成分が細かく、ろ過器がすぐに目詰まりしてしまいます。苦労を重ねて透明感のある紅色のお酢が作られていきます。この後、火入れ殺菌(加熱殺菌)し、品質検査の後ビン詰め、包装されて製品となります。
石川工業株式会社は、宮崎市佐土原町にある老舗の醸造場です。「みやざきの紅酢」の他にマタタビ酢やハチミツ酢などを製造しています。
![醸造元[Photo]](./img/photo01.jpg)
![醸造元[Photo]](./img/photo02.jpg)
農協の出荷場からコンテナに入れて運ばれてきます。「アヤムラサキ」は、九州沖縄農業研究センターが育種開発した品種で、紫色素「アントシアニン」を豊富に含む加工用紫イモです。
![原料の紫イモ[Photo]](./img/photo03.jpg)
![原料の紫イモ[Photo]](./img/photo04.jpg)
紫イモを1本1本丁寧に入れ、下から蒸気を入れて蒸します。蒸し器の上部から蒸気があふれ、30分間で蒸し上がります。
![蒸し器[Photo]](./img/photo05.jpg)
![蒸し器[Photo]](./img/photo06.jpg)
趣のある扉の向こうには、こもれ日が差し込む発酵室“蔵”があります。静寂な環境の中にタンクが並べられています。
![仕込みタンク[Photo]](./img/photo07.jpg)
![仕込みタンク[Photo]](./img/photo08.jpg)
蒸された紫イモが入れられ、種酢や水、アルコールなどで満たされます。
![仕込み後のタンク内[Photo]](./img/photo09.jpg)
![仕込み後のタンク内[Photo]](./img/photo10.jpg)
仕込み後1週間ほどすると、仕込み液の表面には上面発酵による有用菌の固まり“菌膜”が形成され始めます(紫イモの色素でピンク色をしています)。菌膜の厚みが長年の技術の証です。
![菌膜[Photo]](./img/photo11.jpg)
![菌膜[Photo]](./img/photo12.jpg)
紅酢の原料である紫イモには、赤ワインと同じ成分でカラダに良いと言われている「アントシアニン」や「クロロゲン酸」などのポリフェノール類が特に多く含まれています。その紫イモを発酵させた「紅酢」には、紫イモ由来の成分だけではなく、発酵によって生まれた成分がプラスされた優れものです。私たちは、紅酢の機能性について、南九州大学 健康栄養学部 食品健康学科(寺原典彦教授)や九州大学農学研究院 生命機能科学部門 食料化学工学講座(松井利郎教授)と共同研究を行っています。紅酢に特有な成分(6-O-Caffeoylsophorose:カフェオイルソホロース)の解析やその体内吸収性など、様々な健康機能性について研究を進めています。
![「みやざきの紅酢」の研究[Photo]](./img/photo13.jpg)
![「みやざきの紅酢」の研究[Photo]](./img/photo14.jpg)